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リオオリンピック男子ダブルス決勝観戦記

Friday, August 19, 2016

マレーシアは「史上初」が目の前に迫っていた。その史上初はどの史上初よりも大きく重たいものだった。マレーシアバドミントン界史上初ではない。「マレーシア史上初」なのだ。オリンピックの金メダル。

国民の悲願はほぼバドミントン競技に託されていた。さらにいうとそれはほぼ男子シングルスのリー・チョンウェイに託されていた。ところが今大会、男子ダブルス世界ランク12位のゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョンが快進撃を続け決勝戦まで勝ち上がってきた。そしてその決勝戦はリー・チョンウェイの決勝戦となる明日より1日早く行われた。


決勝戦の相手は世界ランク4位のフ・ハイファン/ツァン・ナン。ここまでの対戦成績はマレーシアペアの2勝1敗。さらには今大会の予選でも対戦し、マレーシアペアが勝利していた。ゴーとタンが史上初を獲得して英雄になる舞台は整った。

彼らはいつも強気で精悍な表情を崩さずに試合をする。メンタルはとても強そうに見える。きっと彼らならこの重圧をものともしないのではないか。そして端正なそのルックスも含めマレーシアの伝説となるにふさわしい二人なのではないか。

試合はファイナルゲームにもつれた。そして一進一退の攻防を乗り越えてついに迎えたマッチポイント。ファイナルゲーム20-19。終盤の得点の重ね方から見て流れは完全にマレーシア寄りにあると見えた。ところがタンが痛恨のサービスミス。彼のサービスはこの試合ここまではとても安定していたのにだ。だが次のラリーを制し再び21-20のマッチポイント。するとなんと今度はゴーがサービスミス。そしてその後は中国ペアが2ポイント連取でジ・エンド。

最後の1ポイントの価値は彼らにとってもマレーシアにとっても観ている我々の想像を超える重さだったようだ。それは「4年に一度」というオリンピックの重みを遥かに超越したものだったのだろう。なんとも切ない最後だった。その様子はまるで日本サッカーの「ドーハの悲劇」のようであった。


2012年、史上初の金メダルまであと一歩だったリー・チョンウェイの惜敗、2014年、こちらもあと一歩のところで史上初の優勝を日本に阻まれたトマス杯。マレーシア国のバドミントンファンの心中は察するに余りある。ファンの期待はより一層の重みを増して明日のリー・チョンウェイに託された。

オリンピックマレーシア選手団の歴史(ウィキペディア)

この試合の動画(NHK)
 

 

 

 


 

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